水五訓

2008年7月6日 エッセイ
GEEが好きな経営者の一人に、大和ハウス工業の創業者・石橋信夫(故人)がいる。
なかでも彼の「水五訓」は、迷ったときの道標として常に心に刻んでいる。

一.自ら活動して他を動かしむるは水なり。

二.常に己の進路を求めて止まざるは水なり。

三.障害に逢ひて激して勢力を倍加するは水なり。

四.自ら潔くして他の汚濁を洗ひ清濁合せ入るる量あるは水なり。

五.洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり
  雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)
  たる鏡となり而かも其(その)性を失はざるは水なり。

企業人として、あるいはもっと根本的な人間としての生き方を教えてくれる言葉ではないか。

一.の言わんとするところは、率先垂範。
自らは座ったままで、ああしろ、こうしろと言っても、誰も動くはずがない。自ら模範を示すことによって周囲を牽引する能力のないものに誰が敬意を表すものか。

二.の言わんとするところは、自ら考えて道を拓くことを心がけよ。
何か失敗した時に、誰それがなぞと、あたかも自分には責任がないかのようにふるまう恥さらしにはなるな。自らの知恵と努力で道を切り拓いてきたのならこんな返答はできない。

三.の言わんとするところは、諦めからはなにも生まれない。
順調な水の流れもダムという障壁にさえぎられることもある。その時、漫然と過ごさず、あらゆる栄養を吸収し、その力を満々と内に蓄えよ。蓄積された力があるからこそ、解放された時に巨大なエネルギーを発揮できる。困難に直面して、自分の可能性をあきらめてしまっては、発展は望めない。

四.の言わんとするところは、矮小な排他主義ほど空しいものはない。
さまざまな価値観を持つ人が一つの組織に集まっている。感覚、リズム、方法、価値観の合わない者を排除するのではなしに、「長所をみつけてそれを生かす」ことをまず考えろ。川は、脇から濁った側溝の水が注がれても、「入ってくるな」とか「出ていけ」とは言わない。さまざまな水を一つにまとめ、大きな目的に向かって集約してゆく度量がない者はリーダーとしての資格はない。

五.の言わんとするところは、常に天の摂理に則って物事を考えよ。
水は温度の変化、器の形によって次々と自らの形を変える。しかし、その本性は一切変化することがない。我々人間もまた、変化に対処するのに常に柔軟でなければならない。しかし、不変の摂理を見誤ってはならない。

生前に曹洞宗大本山永平寺の管長からいただいた言葉だそうだ。



楽して大金は稼げない!
ならば、楽しい仕事をしようじゃないか。
仕事の価値を時給換算していてはダメ!

お帰りなさい「雅さん」。お久しぶりの書き込みで。
辛いつらいとなげくなかれ、
も一つがんばりゃ、幸いだ。

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【秘密メモあり】
この言葉が最近のお気に入りだ。
自戒を込めて、こういう人間にはならないでおこう
と思うように、繰り返し自分に問いかける。

政治の世界に生きる議員さんたちに最も多いタイプではあるが、
サラリーマン社会にも昨今は実によく見かけるようになった。

概して、大手企業を早期退職してやったのだと豪語しながらも
(ほんとは無能ゆえに追い出されたんでしょ。こう見えても
 GEEは、早期退職→自営→頓挫→再就職の道を歩んだので、
 無能で使い物にならない人物は一目でわかってしまうのだ)
独立自営するような才覚もなく、運良く別の会社に潜り込んだ
「管理職しか出来ない」「我欲で仕事を進める」タイプ。

または急速に成長した会社で、まだまだ若いのに他に適当な
人材がいなくて、たまたま重要なポストに就いてしまったが
ために「懸命に権力の羽根をひろげて威嚇する」タイプ。
(昔のGEEは見事にこのタイプ。ホント嫌な若造だったろうな、
 周りからみれば)

地位や金だけで人を動かせると思ったら大間違いなんだけどね。
(これまた、自営時代にほんとに学んだよ。上に立つほど、顧客
 はもとより当然として、部下や出入り業者に対しての気配りが
 必要なんだって。そこを勘違いする連中が多いんだよな)

こういう困った上司に、へぇこらする気骨の無い若い社員が最近
増えてきたと新聞記事にもあったけど、正論が通らなくなったら
組織って不思議と、どんどん反社会的になって、某・M菱自動車の
欠陥隠しや、K生労働省の幹部専用福利厚生ルーム発覚みたいな
ことになっちゃうんだよな。

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【秘密メモ】
あるわけないだろ。ナンバーワンよりオンリーワン。
この世にあるものすべて、比較論で天秤にかけられている。
良い事例が企業の信用失墜事件だ。

何かの事件、事故を起こしてしまったら、あっという間に
客離れを起こす。いくらオンリーワン企業を目指すと標榜
したところで、同業他社との競争に晒されているかぎりは
自由競争社会のなかで「唯一」は有り得ないことだ。常に
他の動向を見据えて、過去に前例がないことに囚われず
(大企業と言えども自分の少ない経験値の狭い業界内部の
ことしか実は知らない本人が無知なことがほとんどだけど)、
ライバル社の企画を凌駕して、業界ナンバーワンを目指す
しかないのが現実だ。

それは個人レベルであっても同じこと。組織の一員、恋愛
関係の男女、アイドル、スポーツ選手、政治家・・・、
ナンバーワン○○はあっても、オンリーワン○○なんて、
ほんとは有り得ないよね。まぁどっちにしても替わりは
いくらでもいるよ。

オンリーワンなのは、自分にとっての自らの存在なだけ。
多重人格者でもない限り、それだけは死ぬまでオンリーワン
だけどな(:。:)v

流行歌の甘いフレーズに騙されないで、覚醒せよ諸君!

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【秘密メモ】
物事には「表と裏」、「陰と陽」の両面があるものですが、
肉眼で見えている「片面」だけを見て善悪を判断をするのは
決して正しいとはいえないでしょう。

もちろん世の中はどちらかが善で、どちらかが悪と一刀両断に
できるというものでもありませんが。

子供たちの世界でのお話です。
ある日、花子ちゃんが草男くんを突き飛ばして怪我をさせてしまい
ました。

肉眼で見えている世界では、暴力をふるった花子ちゃんが悪くて、
草男くんがいじめられた被害者になっています。

でも本当は、草男くんのお母さんが花子ちゃんのお母さんの事を
普段から悪く言っていて、そのことを正直な子どもの草男くんが
花子ちゃんについそのまま言ってしまったからでした。

花子ちゃんにしてみれば自分のお母さんの悪口を言われて、
お母さんをかばうために出た咄嗟の行為だったのです。

でも、花子ちゃんはそのことを先生や友だちにうまく説明できずに
悪者にされてしまいました。

「三つの眼で人を見よ、事を見よ」という格言があります。

『自分の眼で見て、相手の眼で見て、それから第三者の眼で見て
対処すれば、この世のすべての過ちは防げる』と。

すなわち、人間は「三つの眼」で物事を見ることさえできれば、
本当に正しいことなのかどうか、あるいは自分自身が嫌なことや
面倒なことから眼を背けずに真実を見通さなければ正確な判断なぞ
できるものではないということを悟れるのかもしれません。

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【秘密メモあり】
世の中って必ずこのどちらかの法則で動いている気がしてる。

ある人がその場に来ると急に活気づいて「幸福」が舞い込み、繁盛する。
俗に「福の神」と呼ばれる、仙台太郎か座敷童子のようなもので
周辺に「幸福」を運んでくれるのだ。その人自身は派手なパフォーマンス
をするわけでなく、どちらかというと影が薄いタイプが多いけど。
ところが、こりゃあ調子がいいやとばかりに誰かが横槍いれて、
彼を疎んじたりすると、あっという間に「不幸」が訪れる。
ましてやその彼がヘソを曲げてその場から居なくなったりすると、
そこはもはや漆黒の闇世界。がらがらと音をたてて崩れていく。
お店や会社なら突然倒産、閉鎖に追い込まれたりもする。

これとはまったく逆のパターンの「貧乏神」な人も存在する。
そいつに責任ある仕事を任せたりすると、それまで巧く回って
いたことも、あれよあれよという間に枯れ野原になってしまう。
別にバカでもなく、元々社会人として要領が悪いわけでもないはずなのに、
場違い、勘違いな自己流のスタイルを守り通そうとして、派手に立ち回り、
結局それでヘタを打つ。
逆にこの場合はその場に居座り続けられると、泥沼の蟻地獄。
周囲の人間を引きずり込んで最悪の事態を呼び起こす「貧乏神」と化す。
ましてや本人はまったく自分のタチに気がついてないから始末が悪い。
最も周囲の人間もほとんど気がつかないほどにフツーに明るいヤツが多いから、
知らず知らずのうちに「不幸」をくっつけられてしまうんだけどね。

なんだか、漫画家の水木しげる先生の妖怪話みたいになったけど。
ほんと、あなたの周りを見渡してごらんなさい。
必ずこの現象が底流にあって「幸福」も「不幸」もやって来ているはずだから。

あ、そうそう。これも水木しげる先生の妖怪漫画に描かれてるけど、
毎日毎日、不平不満ばかり並べている人間が周りにいませんか?
これは「ボヤ鬼」という小鬼の妖怪が、その人に棲み付いているんだそうで、
同調してると、そいつの口からあなたの口へと経口感染するそうだから、
その類の人間には近づかないようにした方が身のためだそうですよ。
会社勤めをしていて、役職という「指輪」に対する
考え方が正反対な人間ほど困ってしまうものはない。

GEEはバブル期に散々「指輪の魔力」で権威権力を振りかざし、
驕り高ぶりブイブイ言わせて世渡りして来たので、その恐ろしさ
を知ってしまった今では「指輪を捨てる旅」に出ているようなもの。

役職者が「指輪の魔力」を使うことは利権に溺れる餓鬼道と同義。
でも、ほとんどの人間は「その指輪を欲しがるゴラム」だ。

概して、経験も基礎知識も無い者に限って「指輪」を欲しがる。
その魔力を頼りに無謀な采配を取りたがる。

どの業界も、幼児が無邪気に図画工作やってるわけじゃない。
様々な法規制や商慣習の下で遵法精神に則ってなんとか
仕事になってるんだから。

「指輪の魔力」を使うことが無邪気にも国(=会社)を滅ぼす原因を
作っていることにさえも気づかないでいる。

全く困ったものだよ、「指輪の魔力」ってやつは。      

敬天愛人

2004年2月3日 エッセイ
GEEの座右の銘

自分なりにこう解釈してる。

「敬天」 上司の顔色を伺うことではないよ。
     独尊モードにならないように、常に
     自分の卑小さを知ることと捉えてる。

「愛人」 援交女のことではないよ。
     生理的な好き嫌いで他人を判断しないで
     愛をもって人と接することと捉えてる。

ちょっとね、いろいろ考えるところがあってさ。
今一度、人生を真摯に見つめ直そうと思うのです。

金言

2004年1月27日 エッセイ
イギリス人気質は、
「キミはジェントルマンだからできるよね」
と諭されると指示に従う。

ドイツ人気質は、
「これは命令です」
と号令をかけられると指示に従う。

日本人気質は、
「まわりの皆がこうしてるよ」
と言われると指示に従う。

のだそうな。

GEEは残念ながら、ここでいう付和雷同型の
日本人気質ではないな。

ドイツ人気質のように、忠犬型でもないな。

イギリス紳士とはちょっと違う、
武士道の精神に基づいた、ダンディズムで貫きたいな。

72へぇ。

2003年11月9日 エッセイ
末娘の合唱コンクールの帰りに
投票いってきました。
さて、結果はいかがなもので?

話は変わりますが、井筒和幸監督が
巷でモテモテなんだそうですね。

実はGEEは監督の『ガキ帝国』(ATG,81年)
という映画に出てるんです。

冒頭のシーンで、島田紳助がバスの中から、
「あいつらが南大阪レジャー合理化クラブや」
というセリフを吐くとき、対向車線側の歩道を
子分従えてヤンキー歩きしてるのがGEEなんです。
(ほんの数秒、しかも超ロングアングル/笑。
で完全にエキストラ並みなんだけど、なぜか
その役名がある/爆笑)

たまたま劇団の稽古場をプレイガイドジャーナル社
からの依頼で、この映画のために貸していたの
が出演のきっかけだったんだけど、20年余の
歳月を経て、昔の思い出が浮上して来るなんて
なんとも不思議なもんだね。

DVDまで出てるそうで、1枚買ってノートPC
にでも仕込んで、飲み屋で自慢してみるかな(超爆烈)

as time goes by

2003年11月8日 エッセイ
年齢を重ねるにつれ、時は加速度を増して
過ぎて行く。10歳の頃にはまだ50年も
生きていられるという心理的余裕からか、
1年がとてもゆるやかに流れていた。

50歳になるまでの年齢を片手の指で数え
られる今では、10歳の頃の5倍の速度で
時は過ぎて行く。つい昨日のことのように
思っていた出来事が、実は何年も前のこと
だったなんてのは最近よくあることだ。

あと10年余りでこの命も尽きると思うと、
残された時を悔いの無いように精一杯充実
して過ごさなければ勿体ないな、と思う。

ただ不思議なもので、10歳の頃に「死」に
対して抱いていた言い様のない恐怖感は、
この年齢になると全く消え失せてしまう。

それは、今に至るまでに遺すことができた、
仕事の実績に対する自信と、3人の子供達
と言う形で継承できた、自らの遺伝子への
安堵からくるものだろうか。

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【秘密メモ】

さかさま。

2002年12月2日 エッセイ
やけにがら空きの帰りの電車でのこと。

真正面に1歳位のとても元気な男の子と
その子のお母さんが、お手製の絵本に
シールを貼り付けながら無邪気に遊んでいる。

その絵本には建物や車が丁寧に描かれている。
ページを繰りながらペタペタとシールを懸命に
貼り付けている二人の姿が実に微笑ましい。

途中まで来て、
男の子がその絵本をくるりとひっくり返して
「さかさま!」って得意げに叫んだ。

あらら。
そのページだけ上下反対に絵柄がなっている
ではないの。う〜ん、このお母さんの教育観
というか思想に、GEEは思わず感動してしまい
ましたよ。

思うに「さかさま」とか「へんだ」とかいう
認識は人間の成長過程で、普通はいつごろ頭の
中で生まれてくるのだろうか。

「政治家」が「思想家」まがいの発言をしたり
「実業家」が「評論家」まがいであったりする
今の世の中を「さかさま」とか「へんだ」って
気づいているのは、実は幼い子供たちだけでは
あるまいかと思いながら下車したのであった。

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一日中仕事でヨイショな幇間(ほうかん
=たいこもち)ばっかりやってたら、な
んだか反動が来て無性にマジ話をしたく
なり、高田馬場の「ロバート・デ・ニー
ロの店」と仲間内で呼んでる、玉突(ビ
リヤードのことをオヤジはこう呼ぶ)大
好きオヤジの店に行った。カウンター席
6名も入れば一杯の小汚い飲み屋なんだ
けど、唯一安らげる場所。

接待で使う一流&高級と呼ばれるレスト
ランや料亭のマネージャー、シェフ、お
かみと語るのもそれなりに楽しいけれど、
結局は「金のとりもつ縁」だから、向こ
うが気をつかって当たり障りのないご挨
拶と会話で終わってしまう。

でも、ここのマスターはズバズバ本音で
言ってくれるし、人を見る目を持ってい
る。ある程度親しくなった人たちは大抵
ここに案内する。いつも「連行」する気
取った接待用の店との余りのギャップに
みんな最初は驚くけどね。でもほとんど
の人はリラックスして本当の自分を出す。

「この前連れてきたあのクライアントさん、
 お金持ってそうだけど目が殺伐としてた
 ねえ」

「あの娘はGEEのこと札束としか見てないよ。
 きっと悲しい思いをするよ」

って、後日マスターはGEEが連れていく人々
を的確にニュートラルな視点で、お金絡みの
ことを中心に分析する。経済活動を通じて知
り合った人たちを連れていくわけだからこち
らにしても一番わかりやすい。
もちろん「そんなことはないでしょう」って
GEEは抵抗するけど、そんなことはお構いなし
でズバリと喝破する。

もちろん否定的なことばかりいうワケじゃ
なくて、いい時は「良いこと」も言ってくれる。

それに第一、手製の酒肴がうまい。ビールも
キン!と冷えている。万事手抜きなしで仕事
をしているのが嬉しいし、まるで異業種では
あるけれど見習わねばと思ってしまうのだ。

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花暢さん、BMありがとうございます。(秘密メモあり)
今日ね、仕事途中で山手線池袋駅ホームで電車を待ってたのね。

そしたらね、いきなりね、背後から股ぐらに一本の棒がズボっと突っ込まれて来たのね。

すわ何事!と振り向いたら白杖を携えたおばあちゃんが立ってるんだわ。

びっくりしたなぁ、もう。

襲われたかと一瞬思ったぜ。ってなもんで電車に乗りこんだわけ。したら、そのおばあちゃんも正面の座席に座るや否や、なんとその白杖をパタパタっと小さく折り畳んでさっさとバッグにしまい込み、すました顔でCD聞き始めたんだよ。

うーん、なんと奥が深い。この年齢までわたしゃ、あの白杖が折り畳み式になってるなんて知らなかったわな。

確かに目の見えない人にとっては外出時の命綱であり、必需品。だから折り畳んで肌身離さず身につけておけば、100%無くしたり、忘れることはないし、心ない人たちに悪戯で取り上げられることもないだろう。

実に理にかなった一品でありました。カンドーした!ってのはこのことだわね。長いこと生きてて、あんなに心臓が縮み上がるほど、ドキッとしたことはなかったけど、おかげで知識がまた増えましたわ、あっはっは。

約40日ぶりの日記UPでした。ではまた

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